井嶋ナギの日本文化ノート

2018年も開催します!早稲田大学オープンカレッジ講座「キモノファッションを読み解く 〜泉鏡花と美しい女たちをめぐる、明治大正キモノ世界」のお知らせ

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今年は桜の開花が早いですね! というわけで、春のお知らせです。

今年2018年も、早稲田大学オープンカレッジで講座を開催します! 今年の企画はなんと、「泉鏡花とキモノ」ですよ〜〜〜! 鏡花ファンの皆様、近代文学ファンの皆様、鏡花読んだことないよーという皆様も、そしてキモノ好きの皆様はもちろんのこと、ぜひぜひご参加くださいね。

ちなみに、毎年、春と秋に講座を行っておりましたが、今年は春だけの開催になります(秋講座はありません)。回数も3回と、例年より少なめなので、お気軽にいらしてくださいませ♪


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キモノファッションを読み解く
   〜泉鏡花と美しい女たちをめぐる、明治大正キモノ世界


【日程】5/19(土)、5/26(土)、6/9(土)
【時間】13:00~14:30(90分)
【場所】早稲田大学エクステンションセンター
    中野校キャンパス →MAP
    (JR中央線、JR総武線、メトロ東西線 「中野駅」徒歩10分)

【目標】
明治から昭和にかけて活躍した文豪、泉鏡花。鏡花作品の魅力のひとつと言えるのが、「登場する美しい女(ひと)のキモノファッションについて事細かに描写されている」ということ。しかし、当時の「装いのルール」を知らない現代人には、理解するのが難しいのも事実です。そんな「装いの描写」を中心に、ヴィジュアル資料を用いつつ、鏡花作品を読み解きます。華麗かつ魔力的な鏡花世界を一緒に堪能してみませんか?

【講義概要】
泉鏡花の作品を取り上げて、「明治大正時代の装いのルール」を解説し、当時の服飾状況の理解を深めていきます。また、江戸時代の文化文芸を愛した鏡花ならではの「江戸趣味」や、近代に息づく「江戸時代の装いのルール」についても言及します。テキスト資料のほか、ヴィジュアル素材(映画、歌舞伎、美人画、当時の婦人雑誌、着物資料など)を用いて、分かりやすく多角的に、近代の装いと鏡花作品を理解していく予定です。

【各回の講義予定】
5/19 鏡花における「美しい女」とは? 明治大正期の着物ファッションの状況を背景に
5/26 貴婦人、女学生、下町娘に、幽霊 …さまざまな女たちのお洒落 〜『婦系図』『春昼・春昼後刻』ほか
6/09 遊女、芸者 …花柳界の女たちと、鏡花の江戸趣味・粋好み 〜『日本橋』『辰巳巷談』ほか

→講座概要ページはコチラ

※ 今年は春講座のみの開催です(秋講座はありません)
※ 鏡花作品未読の方やキモノを着たことがない方も勿論OKです


【受講費】
早稲田大学オープンカレッジ会員の方 8,748円
早稲田大学オープンカレッジ会員ではない方(ビジター) 10,060円

【早稲田大学オープンカレッジ会員について】
・会員の有効期限は、入会年度を含めて4年度間(3月末日まで)
・入会金8,000円(税込)
・入会金6,000円の特例あり(ビジターとして過去に受講された方、早稲田大学オープンカレッジ会員の紹介、早稲田大学卒業生、早稲田大学在学生父母、東京都新宿区・中央区・中野区に在住・在勤の方、ほか)
・会員については、コチラコチラを御覧ください
・会員にならずに、ビジターとしての受講も可能です
・ビジターについては、コチラコチラを御覧ください

【申込方法】Web、Tel、Fax、各校事務所窓口にて受付中
・お申込み方法については、コチラコチラを御覧ください



鏡花ワールドに不可欠な、「美女」と「キモノ」


早稲田大学エクステンションセンターでの講座も、今年で5年目になりました! 毎回、切り口を変えながら(文学、歌舞伎、映画などなど)やってきましたが、2016年2017年は、江戸時代をメインにした「人物像で読み解くキモノファッション文化史」を2年連続で開催しました。今年は、明治大正篇ということで、泉鏡花作品を味わいながら、明治大正期のキモノを理解してきたいと思ってます。

そう、泉鏡花ですよ、皆さま。お好きですよね? お好きですよね? あれ? そうでもない?(笑) 私は、大好きです! というか、私にとってもう「」なので、好きとかそういうことは超えて、「常に空気の中に鏡花ワールドが漂っている」感じで…。例えば、散った桜の花びらを行き交うタクシーが巻き上げる夜の渋谷の交差点にいるときとか、古いたとう紙を開けて黴と留木が混じり合ったような香りが立ち上ったときとか、そんなとき、私の脳内には鏡花ワールドが展開しています。

鏡花ワールドの素晴らしさは、一言で言えば、それがなければ何ということもないような、普通で、平凡で、言ってしまえばつまらなくて、下手したら薄汚くて醜いような、そんな世界さえも、美しい幻想世界に変えてくれる、魔法の世界であるということなんですね。

そんな魔力に満ちた鏡花ワールドにおいて絶対に欠かせないのが、「美女」と「キモノ」なのです! 「美女」がいるところ、「キモノ」あり。「キモノ」あるところ、「美女」あり。その美女がすうッと立って、月のような眉毛を開いて此方へ莞爾(にっこり)、「似合いますか」。ですよ!!!!


鏡花作品の「キモノの描写」を読み解きたい!


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そんな華麗な文章で埋め尽くされた鏡花作品ですが、実は、鏡花ファンの方ならご存知のとおり、キモノの描写がとても多いのです。ただでさえ飛躍の多い文章なのに、キモノの知識がなかったり、当時のキモノのルールを知らなかったりすると、何が書いてあるのかサッパリわからない、ということがたまに発生します。でも、それだけで鏡花作品を難解だとしてしまうのは、それは勿体ないことなぁ、と常々思っておりました。

そうそう、2014年にも早稲田で「着物で読み解く名作日本文学」という講座を開催しました(そのときは、泉鏡花『婦系図』、夏目漱石『それから』、永井荷風『つゆのあとさき』、谷崎潤一郎『細雪』、有吉佐和子『香華』、を取り上げました)。
www.nagi-ijima.com そのときに、鏡花とキモノについて90分でお話するのはあまりに時間が足りない…と実感したため、今回、鏡花×キモノにしぼった企画にしてみました。


そもそもですが、なぜキモノと文学なのか? と言いますと、私がキモノに興味をもち始めたきっかけの一つが、近代文学だったからなのです。高校生のときに、鏡花や荷風や紅葉を貪り読んでいたのですが、出てくるわ出てくるわ、キモノの描写がズラズラと、何行も連続して。しかも、それが何なのかサッパリわからない(笑)。このキモノ描写を読み解けるようになりたい! でも、どうしたらいいのだろう? と、焦がれるような思いで古本屋をうろついていたことを思い出します(ネットがなかったので、そう簡単にキモノの歴史や背景を得ることができなかったのです…今は良い時代ですね)。

そんな私の、ティーンズ時代〜アラフォー時代にまで渡る長き試行錯誤をふまえて(笑)、この講座では、鏡花の作品を舌なめずりしながらじっくり楽しむとともに、明治大正期のキモノの流行や背景、その歴史などについて、しっかり解きほぐしていく予定です。

また、鏡花は石川県(金沢)出身だったせいもあるのか、人一倍「江戸文化への憧れ」を持っていた人でした。妻にした女性も、神楽坂の芸者さんです。「江戸っ子でない人の江戸趣味」というのは、とかく理想主義になりがちなもの(笑)。そうした鏡花先生の憎めない「江戸趣味」問題や、また、鏡花先生ごのみの「キモノ」や「美女」についても、適宜ご紹介できたらと思っています。


春の土曜日の昼下がり、みなさんと、鏡花先生の幻想ワールドにしばし浸りつつ、キモノについての知識や歴史をお話できたらいいなと考えております。とにかく、私自身が鏡花先生の大ファンなので、楽しい時間にしたいな、と。ぜひぜひ、お気軽にご参加くださいませ♪




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