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2017年も開催します! 早稲田大学オープンカレッジ講座「人物像で読み解く江戸キモノファッション文化史 Ⅰ」のお知らせ


まだまだ寒い日が続きますが、もう春ですねぇ。

というわけで、春のお知らせです。去年に引き続き、今年も4月から、早稲田大学オープンカレッジにて講座をおこないます!

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人物像で読み解く「江戸キモノファッション文化史」Ⅰ
  〜花魁、太夫から、町娘、お姫様に悪婆まで〜


【日程】4/15(土)、4/22(土)、5/13(土)、5/20(土)、6/03(土)
【時間】13:00~14:30(90分)
【場所】中野校キャンパス →MAP
    (JR中央線、JR総武線、メトロ東西線 「中野駅」徒歩10分)

【講義概要】
着物が日常着だった江戸時代、身分や職業、年齢などによって装いに差異・特徴があるのは当然のことでした。
そうした時代の装いの「ルール」や「歴史」について、具体的な「人物像」(花魁、町娘、女房など)を設定し、その人物のライフスタイルを見ていきながら、分かりやすく解説します。
また、浮世絵、歌舞伎、日本舞踊、映画、文学などの諸芸術における「装いの描かれ方」についても、資料を鑑賞しつつ、楽しく理解していく予定です。

【各回の講義予定】
4/15 花魁・太夫(1) : 吉原と島原を中心に、遊郭の遊女たち
4/22 花魁・太夫(2)
5/13 町娘・姫君(1) : 江戸で人気の町娘、そして憧れのお姫様
5/20 町娘・姫君(2)
6/03 女房・悪婆  : 江戸と上方の女房、悪婆というアバズレ女

本講座の続編『人物像で読み解く「江戸キモノファッション文化史」Ⅱ』は、今年秋10・11月に行う予定です。


【受講費】
早稲田大学オープンカレッジ会員の方 14,580円
早稲田大学オープンカレッジ会員ではない方(ビジター) 16,767円

【早稲田大学オープンカレッジ会員について】
・会員の有効期限は、入会年度を含めて4年度間(3月末日まで)
・入会金8,000円(税込)
・入会金6,000円の特例あり(ビジターとして過去に受講された方、早稲田大学オープンカレッジ会員の紹介、早稲田大学卒業生、早稲田大学在学生父母、東京都新宿区・中央区・中野区に在住・在勤の方、ほか)
・会員については、コチラコチラを御覧ください
・会員にならずに、ビジターとしての受講も可能です
・ビジターについては、コチラコチラを御覧ください

【申込受付】一般・ビジターは、3/10より受付開始中
【申込方法】Web、Tel、Fax、各校事務所窓口 にて受付中
・お申込みについては、コチラを御覧ください



本講座はどのような内容なのか?


早稲田大学エクステンションセンターでの講座も、今年で4年目になりました! 毎回、切り口を変えながら(文学、歌舞伎、映画などなど)やってきましたが、今年は去年と同じコンセプトではありますが、「江戸時代限定」です(昨年は、秋講座で、モダンガールのキモノについてもお話しましたが)。

今年も、「人物像」を設定し、その人物の「ライフスタイル」もひもときながら、「キモノファッションのルールと歴史」についてお話する予定です。もちろん、さらに、諸芸術文化(浮世絵、歌舞伎、文学、映画など)におけるキモノの「描かれ方・現われ方」といった文化史的な側面も具体的に見ながら、楽しく理解していけたらと思っています。

今回も、春と秋での通年講座です。が、一回一回、違う人物像を設定していますので、春講座だけもしくは秋講座だけの受講でも、もちろん大丈夫です! 基本的には、昨年の講座と同じ内容になっておりますが、できるだけ新しい資料もまじえつつ、お話する予定です。

実際の教室のようすはどんな感じなのかな? という方は、2014年の講座のレポート記事を、ぜひご覧くださいませ。
www.nagi-ijima.com


本講座に隠された(?)「真の目的」とは。


ところで、この講座には、実は、「目的」があります。というか、早稲田大学エクステンションセンターのパンフレットに書いておりますが、

江戸時代の「着物のルール」や「歴史」を知ることで、実際の着こなしに役立てるとともに、歌舞伎、日本舞踊、浮世絵、文学、映画などに描かれた江戸文化をより深く楽しめるようになることを目標とします。



というのが、講座の目的ではあります。……が、実は、その奥に、さらなる「真の目的」がありまして…。それは、私の個人的な目的でもあるので、パンフレットには書いていないのですが、実は、真の目的は、

脳内で、江戸時代のさまざまな人物になりきることができるようになること。



これです。これが私の真の目的です。

「うわぁ…」と思った方、いらっしゃるかもしれません(笑)。大丈夫です、脳内だけです。いきなり時代劇コスプレで現れたりしないのでご安心ください(笑)。

というのもですね、私は学生時代からずっと、歌舞伎、日本舞踊、浮世絵、江戸文学、そのほかもろもろの江戸文化の魅力に捉えられてしまっており、できるだけ正確に理解したいと願っているのですが、そのためには「脳内江戸人」になってしまうのが一番手っ取り早い! と思っているからなんです。

そして、「脳内江戸人」になるための第一歩として、当時のキモノや髪型などの装いを細かく知ることが、非常に有効だと、私は考えているからなのです。

何事も、まずは格好から。鉄則ですよね?(笑)

それは冗談としても、結局、当時の人々の髪型やキモノなどを知ることは、ひいては、当時の人々の職業や身分や生活を知ることにつながらざるを得ない。そこを切り離してしまうと、おそらく、本当の意味では理解ができない。

それに、今までも何度も書きましたが、現代の私たちにとってキモノのルールが難しく感じるとしたら、それは、キモノが日常着だった時代の常識(身分や生活規範や社会的常識)を共有できていないから、に過ぎません。だからこそ、江戸時代のキモノを知ること、そしてその時代に生きた人々のライフスタイルを知ることで、かえって、現代のキモノがグッと理解しやすいものになるはずだ、とも思うのです。


と、ちょっぴり熱く語りましたが、何が言いたいのかというと、つまり、「江戸時代のキモノのことがわかると、歌舞伎や江戸文学や時代ものの映画や小説を楽しめるようになるし、さらには現代のキモノについても理解が深まって、とてもお得ですよ!」です(笑)。


そんなわけですが、講座では、浮世絵や歌舞伎や映画や文学など、さまざまな資料を使って、「着物が日常だった時代を、肌で感じとれる」ような内容にしたいと思ってます! 土曜の昼下がり、江戸への小旅行気分で、ぜひぜひ、お気軽にご参加くださいませ♪




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