井嶋ナギの日本文化ノート

秋講座:早稲田大学オープンカレッジ「名作映画に描かれた日本の美と享楽の世界 〜歌舞伎、浮世絵から、任俠、花柳界、戦前モダン文化まで」のお知らせ


お知らせです。春・夏に引き続き、秋も早稲田大学オープンカレッジにて講座を行います! 題して、


「名作映画に描かれた日本の美と享楽の世界 〜歌舞伎、浮世絵から、任侠、花柳界、戦前モダン文化まで」


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今回の秋講座のテーマは、日本映画 × 日本文化、です。一言で言えば、昔の名作日本映画を見ながら、教科書では教えてくれない日本文化について学んでみませんか? という講座です。

…で、教科書では教えてくれない日本文化、って何だ? というと、えーと、つまり、良俗に反してたり、反社会的だったり、いかがわしかったり、エロかったり、ミーハーだったり、というような文化のことです…。とても人気があってポピュラーだった文化でも、そうしたある意味でいかがわしいような文化は、教科書にはなかなか載りません(100年以上経ったら載るかもしれませんが…)。そこで、今回の講座では、「歌舞伎」「浮世絵・吉原」「花柳界」「任侠世界」「戦前モダン文化」の5つの日本文化を選んでみました。

実は、上記の5つの日本文化って、映画やドラマやお芝居やら小説やら漫画などのエンターテイメント作品では、非常に「おなじみの世界」なんです。それなのに、その世界のシステムやルール、起源や歴史、文化や習俗については、私たちはあまり分かっていなかったりする。当然ながら、学校や教科書では教えてくれないし、親にもちょっと聞きづらい(笑)。そのため、何となく作品を見てもモヤモヤ感が残ったりするんですよね…。

というわけで、そんな今までのモヤモヤ感を、一気に解消しちゃいましょう! というのがこの講座の趣旨です。もちろん、その背景世界について詳しいことを知らなくたって、映画やドラマを楽しむことはできます(ただし良い出来の作品の場合)。でも、背景文化を知っていたほうが、より理解が深まるし、より楽しめるのではないでしょうか? また、特に今までモヤモヤしてたわけじゃなくても、「これから昔の日本映画をいろいろ楽しみたい!」とか「映画をネタにして日本文化についていろいろ学びたい!」とか、そういう方も大歓迎です。


個人的な話をすれば、私は、高校生のときから古い日本映画の虜になってしまい、その後、20年以上、名画座に通いつつ古い日本映画をずーっと見続けてきました。拙著『色っぽいキモノ』にも書きましたが、キモノの魅力に目覚めたのも、古い日本映画がきっかけでした(→正確に言えば、『鬼龍院花子の生涯』が決定的でした!)。そうした古い邦画を次々と見ているうちに、やたらと映画の背景になっている、吉原とか、花柳界とか、任俠世界とか、って、一体なに? と思うようになったんです。そういうこともあって、大学では、江戸文学を専攻することになったのですが。それにしても、ほんの50年前の映画なのに、こんなに未知の世界が描かれているとは……と、不思議に思ったものです。

だいたい、そもそもなんですけど、一体、なんで、1970年代にあんなに任俠映画が流行したんだ?! とか(笑)。学生時代、藤純子主演の任侠映画を見て泣きながら、一方でずっとモヤモヤしてましたね…。私の見ているコレは一体何なんだろう、と。

あ、そうそう、今回の講座の目玉は、「任俠世界」の回です!(と、勝手に自分で思ってるだけですけど) 例えば、任侠ヤクザ世界が(江戸時代〜近代を通して)どのように変化していったのかとか、1970年代に流行した任侠映画とは何だったのかとか、また、似たようなタイトルばかり並ぶなかで最低限見るべきものはどれかとか、はたまた、女博徒のカッコイイ粋なキモノファッション考! などなど、暑苦しく追究したいと思っております!!(ちなみに、トップに掲載した画像は、『日本女俠伝 俠客芸者』の藤純子さまです!)


というわけで、みなさま、秋の土曜のお昼に、日本映画と日本文化をじわじわ味わってみませんか? ぜひぜひ、お気軽にご参加いただけたら嬉しいです…!




「名作映画に描かれた日本の美と享楽の世界 〜歌舞伎、浮世絵から、任侠、花柳界、戦前モダン文化まで」

【日程】10/03(土), 10/17(土), 10/31(土), 11/14土), 11/28(土)
【時間】15:00~16:30(90分)
【場所】中野校キャンパス →MAP
    (JR中央線・総武線、メトロ東西線「中野駅」徒歩10分)
詳細はコチラ

【講義目標】
名画座やDVD・衛星放送などの普及により、古い日本映画が改めて注目されている昨今。日本映画に好んで取り上げられてきた背景文化を知ることで、より深く作品を楽しむと同時に、過去の日本人が憧れた大衆文化の姿を再認識したいと考えています。

【講義概要】
過去の日本映画において重要な、「歌舞伎」「浮世絵・吉原」「花柳界」「任侠世界」「戦前モダン文化」の5つの背景文化を取り上げ、その歴史や文化、映画史上での位置付けについて等々、幅広く考察していきます。毎回、DVDや未ソフト化の貴重映像などを鑑賞しながら進める予定です。


【各回の講義内容】
10/03 【歌舞伎】歌舞伎の影響、歌舞伎役者の活躍
           〜『紅葉狩』『雪之丞変化』ほか
10/17 【浮世絵・吉原】人気浮世絵師と吉原遊郭
           〜 『写楽』『歌麿をめぐる五人の女』ほか

10/31 【花柳界】芸者と遊女、その歴史と生活
           〜『日本橋』『夜の波紋』『廓育ち』ほか

11/14 【任俠世界】俠客、博徒、そして女侠客
           〜『次郎長三国志』『緋牡丹博徒』ほか

11/28 【戦前モダン文化】昭和初期のモダンガールと都市
           〜『淑女は何を忘れたか』『金環蝕』ほか




【受講費】
「早稲田大学オープンカレッジ」会員の方 11,826円
「早稲田大学オープンカレッジ」会員ではない方(ビジター) 13,608円

★「早稲田大学オープンカレッジ」会員について
・会員の有効期限は、入会年度を含めて4年度間(3月末日まで)
・入会金8,000円
・入会金6,000円の特例あり(早稲田大学卒業生、早稲田大学在学生父母、東京都新宿区・中央区・中野区に在住・在勤の場合ほか)
・会員にならずにビジターとしての受講も可能です
・詳細はコチラ

【定員】30人
【申込受付】一般・ビジターともに、受付中。
【申込方法】Web、Tel、Fax、各校事務所窓口
・詳細はコチラ







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