井嶋ナギの日本文化ノート

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昨年感じたことと「自分の持ち時間」について。 ~新年のご挨拶にかえて。

雑記


2012年になりました。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

昨年は10月に祖父が他界したため、新年のご挨拶は遠慮させていただいておりました。かと言って、喪中のお知らせもしておりませんでしたので、不義理をしている状態で申し訳ありません。。さらに、新年早々に引越しをしたため、年末年始は荷造りに明け暮れており、やっと一昨日ネットがつながりホッとしているところです。

が、何はともあれ、年が明けるというのは清清しい気持ちがするものですね! 今までとは違う新しい自分になれるような、そんな前向きな気持ちが沸いてくるのも、新年なればこそ。私など「今年こそは」というフレーズを、もう何度クチにしたことか(笑)。そんなあまたある中の「今年こそ」のうち、ぜひ力を入れたいと思っているのが「今年こそ、時間管理&スケジュール管理をする!」です。・・・なんて、味も素っ気もない目標ですけども。

だけど、最近ずーっと考えていることは、「自分の持ち時間は決して多くはない」ということなのです。もちろん以前から感じてはいたのですが、去年になってその思いは非常に強くなりました。


去年は大震災が起こり、さらに津波でたくさんの方々が亡くなりました。私自身も地震の揺れに恐怖を感じましたが、それと同時に、原発事故にはもう言葉では言い尽くせないほどの恐怖を感じました。原発や放射能汚染についてはいろいろな意見があり、人によって感じ方も全く違うでしょうけど、確実に言えるのは、原発にはアンダーグラウンドにまで根を張ったフクザツな利権構造があるということ(もちろん原発業界に限ったことではないでしょうけど)、そして一度でも原発事故が起きてしまえば、膨大な面積の土地が使いものにならなくなり、膨大な数の人々が職を失い、膨大な数の人々が移住しなければならず(自費で!)、そしてさらに膨大な数の人々が健康不安を感じざるをえなくなる、ということです。心配しすぎと笑われるかもしれませんが、「今どれくらい内部被爆してしまってるのかなぁ」「今後(花粉とか)大丈夫なんだろうか」とふと思う、これが関東で暮らす私の普通の日常です。たぶんそれは私だけの日常ではないはずです。

去年は「不可抗力」という言葉がよく言われましたが、地震にしろ放射能にしろ、この世には「人間が抵抗することのできないもの」というものがあります。そう言えば、去年は放射能関連の話題が出ると「人間なんてどうせ死ぬんだから心配したってしょうがないじゃん!」と無粋極まる発言をする人にたまに遭遇してそれはそれは憤慨していた(笑)私でしたが(ちなみに何が“無粋”かというと、起こっている非常事態の深刻さと、その状態において人々が感じる生への欲求の、その「バランス」を繊細に測ることができないその感覚の鈍さが無粋だと思うのですよ。たとえそれが逆説だとしても、逆説による“粋”というものは、平和時に弛緩した意識を刺激する時にこそ最も効力を発揮するものですから。)、「死」というのはその「人間が抵抗することのできないもの」の最たるものですよね。


去年の10月に、母方の祖父が90歳で亡くなりました。同じく去年の10月に、人間国宝で歌舞伎役者の中村芝翫さん(大大ファンでした・・・)が83歳で亡くなりましたが、祖父はその中村芝翫さんにまるでソックリの顔の長ーい(笑)美男子で、芝翫さんを見るたびに祖父を思い出したものです。仏壇に向かって毎日お経をあげるのが日課で、孔子を愛読し、普段は無口だけどお酒を飲むと陽気になる祖父が、とても好きでした。大正10年(1921)に生まれた祖父は、陸軍士官学校を出て軍人になりますが、台湾で終戦。復員後、徴兵されて死んだ幼なじみの家にお線香をあげに訪れたところ「うちの婿にならないか」と跡取りスカウト(!)され、その死んだ幼なじみの妻と急きょ結婚することになり、苗字も名前も変えて四代目跡取り&自動的に家業の織物工場社長に。やがて工場も閉鎖された後は、「孔子」と「仏教」三昧の田舎のおじいちゃんでした。

3年前、祖父の米寿祝いときのことをブログに書きましたが(→「【雑記】 時は過ぎゆく ~祭りのあと。歳月人を待たず。」)、あの時に祖父がくれた「仕事も勉強もできるときにやっておかんといかんぞ」「歳月人を待たず」(陶淵明)という言葉が、年々より強く身に迫ってくるのです。90歳まで生きた祖父がそう言うんですから、そこまで長生きするかどうかわからない私などはさらにそうだな、特にもう若者ではない38歳の私に残された時間は、意外と多くはないなぁ、と。

話は少し逸れますが、ここ数年流行しているSNSも、楽しい反面「時間を奪う」ツールでもあるなぁと感じたのが昨年でした。って、twitterをやってる私が言うのも何ですが(笑)。いや、震災時期は一時addictしてしまってある時ふとこれはマズイと気づいたんです(笑)。それは去年の7月始め、「月影屋」博多PARCO期間限定OPENに合わせて店長のなつきさんたちと博多に遊びに行ったんですが、忙しくてtwitterを見る暇が全くなくて。そうしたら精神的にスーッとラクになって、自分でも驚きました(笑)。SNSの怖いところは、それを見ている時間だけでなく、それを見ていない時間までも侵食してきかねないところだとその時思いました。それに、140文字だとパッと瞬時に気軽に書けちゃううえに文字数が少なすぎて、いろいろ誤解を招きやすいですよね。それが面白いというのもありますが、私の気質としてはガッツリ長文で論旨が何度も展開し、行きつ戻りつする思考の跡を残せるようなものが本質的には好きだ、ということを改めて認識した昨年でした。


というわけで、「歳月人を待たず」。そんな貴重すぎる自分の持ち時間に、自分が本当にしたいことは何か。年頭に私が目標にした「時間管理&スケジュール管理」も、その「自分が本当にしたいことは何か」を明確にしてこそ可能になりますよね。ちなみに、3年前の今よりちょっぴり若かった私は、「歳月人を待たずだからこそ、遊んでおけ!」と解釈しましたが(若かったなー)、今の私は「歳月人を待たずだからこそ、本当に自分がやりたいことをやれ!」だと思ってます。って、そんなこと当たり前すぎて誰だって思ってるよって感じですが、つまりそれを年々より強く感じるということなのです。去年は地震もあり、祖父が他界し、さらに祖父以外にも身近な方が亡くなられたこともありますが、年齢のせいも大きいかもしれません。未来がたっぷりあるように思えた若い時と違って、いよいよ自分の持ち時間を意識しなければならない時期にきたように感じています。と言っても、それは別に悲しいことや寂しいことではなく、やっと「本番ですよー」と言われたような軽い緊張感と希望に満ちていて、今とてもワクワクしています。

そんなわけで、今年も楽しく前向きに、そして今までにも増して(笑)“自分のペース”を確認しながらやっていこうと思っております。2012年も、どうぞよろしくお願い申し上げます・・・!



■ お知らせ
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  「色っぽい着付け教えます。~着物編
   1/21 (土)20:00~22:00 基本講座#01
   1/28 (土)20:00~22:00 基本講座#02
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