11月2日(土)、文筆家であり小唄師でもある宮澤やすみさん(著書はコチラ)主催の人気イベント「小唄 in 神楽坂」に、踊りでゲスト出演いたします!
「小唄 in 神楽坂」 (神楽坂まち飛びフェスタ参加企画)
日時 : 11/2(土) 14:30open 15:00start
場所 : 神楽坂・毘沙門天(善国寺) 書院
(JR・メトロ「飯田橋」駅 B3出口 徒歩5分 ⇒MAP)
料金 : 前売2000円、当日2500円
前売券についてはコチラ。
出演 : 宮澤やすみ (三味線、唄)
井嶋ナギ (踊り)
■詳細は、こちらのFacebookページへ。
上記FBページの「参加」clickで、当日でも前売料金で入場可。
宮澤やすみさんは、仏像ナビゲーターとして大活躍されていて、著者も多数(コチラ)。「マツコの知らない世界」や、NHK「ひるまえほっと」の仏像散歩コーナーなど、TVでご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
そんな宮澤やすみさんは、小唄師としても活動されていて、この「小唄in神楽坂」も今年でなんと10年目! 私は2006年から踊りゲストで参加させていただいておりますが、あれからもう7年も経っているのか…と感慨深いというか、歳もとるはずだなーとしみじみ思ってしまいました(笑)。
というわけですが、「小唄」について少し説明いたします。小唄は、日本の音曲のひとつのジャンルです。……と言うと、歌舞伎舞台などにズラーッと並んだ様子を想像する方もいるかもしれません。が、それらはたいてい「長唄」「清元」「常磐津」などと言って、三味線もたくさんいて、唄う人もたくさんいて、おまけに太鼓や鼓や笛などの「お囃子」もついている、要は、舞台用オーケストラみたいな音曲ジャンル。
一方、「小唄」というのは、本来は、お座敷などのプライベート空間で楽しむための音曲(舞台で演奏することもありますが)で、基本的には、三味線のつま弾き(バチは使いません)を伴奏に、芸者さんやお客さんが気軽に唄って楽しむ、3分ほどの短い歌曲のこと。思うに、カラオケがなかった時代の「唄って楽しむための音楽」だったのではないかと。現に、昔は、出世するためには小唄のひとつくらい歌えないとお話にならない、とも言われていたそうですよ〜。接待や会合に料亭が使われていた時代は、そうした遊興の場を盛り上げることも仕事のひとつだったのでしょうね。
なんて言うと、古い邦画ファンとしては、東宝の社長シリーズなんかを思い出してしまいますが、「小唄」が最も大流行したのは、実は戦後の昭和時代だったそうですから、まさに社長シリーズの時代(1950〜60年代)というわけで。戦後の復興期の、高度経済成長期にピッタリ重なりますね! そういえば、川島雄三の『女は二度生まれる』(1961年)でも、若尾文子演じる九段下芸者(後に銀座ホステス)が、山村聡の二号さんになった後に、山村聡に「男から男へと渡り歩いて、ババアになって、末はのたれ死にだ、そんなうらなりのキュウリみたいなツラして、いつまで男にチヤホヤされると思ってんだ」「小唄とか何とか、芸で身を立てるように努力しなさい!」なんてことを言われて(キビシー)、小唄のお稽古に一生懸命に通う、というエピソードがありました…。経済的に自立するために小唄の師匠になる、というのが現実にありえる時代だったのだなぁと、この映画を見て思いましたよ(今だったらなかなか難しいかと…)。
「小唄」は、通常、三味線1人&唄1人という構成なのですが、宮澤やすみさんは1人で三味線を弾きながら歌う、というスタイルでライヴをされています。「小唄in神楽坂」では、そんなやすみさんセレクトの小唄をたっぷり楽しめますよ。私は3曲ほど、小唄に合わせて踊らせていただく予定です。それと、やすみさんのなごみトークも楽しいのでオススメです〜! 神楽坂散歩がてら、ぜひお気軽にいらしてくださいね!
↓ 去年の「小唄in神楽坂」のようすです〜。
↑ 去年の「小唄in神楽坂」での髪型。美容院の方が「髱(たぼ)を思いっきり大きく低くしましょう!」と言って、かなり凝って作ってくださったもの。鼈甲の櫛を埋め込んであります〜。ちなみに、髪をほどいたらヘアピン56本も出てきました(笑)。今までで最高記録かも…。
—— 関連記事 ——
■ 2010年に「小唄in神楽坂」で踊った時のブログ記事
「「小唄in神楽坂」でのキモノと髪型。もしくは、日本舞踊や『さわぎ』について。」