井嶋ナギの日本文化ノート

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4/16・17 「広重美術館」「きものDEやまがた」でトークイベントを行います。そして、山形観光の楽しみについて。

以下のイベントは東日本震災のため一旦中止となりました。ただ、「あとりえのあ」主催のイベントは、時期を変えて開催される予定です(2011.03.30)


来月の4/16(土)・17(日)、山形県山形市でおこなわれる以下のイベントに出演することになりました。

きものDEやまがた井嶋ナギ トークショウ
日時:4/17(日) 14:00~14:30
場所:山形県山形市 「アズ七日町」
費用:無料
主催:きものDEやまがた実行委員会
→詳細はこちら

広重美術館井嶋ナギ きものトーク 「江戸に学ぶおしゃれ」
日時:4/16(土) 16:30~18:00
場所:山形県天童市 「広重美術館」
費用:1000円+入館料(一般600円。着物の方は無料)
主催:あとりえのあ
→詳細はこちら

色っぽいキモノ』 販売&サイン会
日時:4/17(日) 11:30~12:00
場所:山形市老舗呉服屋 「結城屋
→詳細はこちら

「お食事&交流会」
日時:4/17(日) 17:30~19:30
場所: 紅の蔵
費用:3500円
→詳細はこちら

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これらの企画をプロデュースしてくださり、私にお声をかけてくださったのは、「きものアトリエのあ」を主催し、着物に関するイベントやお仕事で活躍されている鈴木ゆかりさん。こちらにインタビュー記事がありますが、着物へ、そして人生への情熱がすばらしく、このインタビュー記事を読んだだけでも圧倒されてしまいました。実際にお会いできるのが楽しみです。



「きものDEやまがた」は、山形市内で行われる大型イベント。古い街並みを残す山形市の広範囲にわたって、老舗料亭での昼食、山形舞妓さんとの写真撮影、人力車で街めぐり、着物フリーマーケット、帯留作り、着物撮影、着物コンテストなどが行われる、とても楽しそうなイベントです。

お近くの方、もちろん遠方も、東京の方も、ぜひ14:00からの井嶋ナギトークショウにいらしていただけたら嬉しいです!

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「広重美術館」は、山形市から電車で20分ほどの天童市にある美術館。広重とは、「東海道五十三次」で有名な浮世絵師・歌川広重ですが、その広重と天童市にどういう関係が? と一瞬思いました。が、その関係がとても面白いのですよ・・!

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幕末当時、今の山形県天童市にあたる天童藩は財政的にかなり困難な状況にあり、藩内の豪商や豪農に多額の借金をしていました。しかし財政は逼迫し、借金を返すあてもない。そこで、藩主の織田氏(織田信長の次男の家系)は素晴らしいアイディアを思いついた。それは何かというと、江戸で大人気の浮世絵師・歌川広重に絵を描いてもらい、それを借金をしている豪商や豪農に与えて借金を棒引きしてもらおう! と。ナイス・アイディア! 藩主・織田氏、センス良すぎる!

当時の広重は、江戸詰めだった天童藩士や天童藩医と親しくしていたそうで、どのようなやり取りがあったかはわかりませんが、なんと200幅以上もの「肉筆 画」を天童藩のために描いたのだとか(肉筆画とは、版画ではなく、日本画のように直接、紙の上に筆で描いた絵のこと)。これが「天童広重」と呼ばれている作品群で、多くは明治期になって海外に流出してしまったそうなのですが、数点は天童市に残されているそうです。

そんな縁にちなんで天童市に広重美術館が設立され、初代広重のほか、2~4代広重の作品も収蔵されているとのこと。しかも、今年の4月1~15日の展示企画は「江戸のおしゃれ」特集で、着物で来た場合は入場料無料! だそう! そんな素敵な美術館でトークイベントを行わせていただけるなんて、とても嬉しいです。(上の画像は、広重の美人画浮世絵『今様弁天尽くし』。拙書 『色っぽいキモノ』 P70でも使用させていただきました)



それから、拙書 『色っぽいキモノ』 の販売&サイン会を行わせていただくのは、山形市の風情ある七日町御殿堰に店舗をかまえる創業100年の老舗呉服店「結城屋」さん。ご主人がサイトで連載している着物エッセイ「きもの春秋」が、とても詳しくて面白くて勉強になります!

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また、お食事&交流会が行われるのは、山形市の「紅の蔵」にある素敵な“蔵”レストラン。紅花商人として財を成した長谷川家(→山形銀行を共同経営)の旧家屋および土蔵5棟を改築し、商業施設に生まれ変わらせたのだそう。蔵を改築したクラシックなお店でのお食事、楽しみです。

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ちなみに、私は山形に行ったことがなかったのですが、調べれば調べるほど面白そうなところ。私はまず、何をするにしてもその「歴史」が気になってしかたがない、という性質なので、ザッと簡単に調べてみました。

江戸時代、現在の山形県と秋田県にあたる一帯は、「出羽国(でわのくに)」(もしくは「羽州(うしゅう)」)と呼ばれていました。明治に入ってから「羽前(うぜん)」と「羽後(うご)」に分割され、紆余曲折を経て、「羽前」は「山形県」に、「羽後」は「秋田県」になって今に至ります。

山形県は、日本で9番目に面積が大きい県だそうです(ちなみに東京都は47番目で、狭い順から3番目)。ですので、「山形」「米沢」「酒田・鶴岡」「新庄」と、大きく4つのエリアに分けると把握しやすいようです(「山形県観光情報総合サイト『やまがたへの旅』」に掲載されている地図イラストが、とても参考になりました)。

それぞれのエリアの特徴は、江戸時代からの歴史をふまえてみると、わかりやすいです。
「山形エリア」
山形藩を中心とするエリア。徳川家からの信頼厚かった最上家が3代続けて治め、「最上100万石」と言われるほど繁栄した城下町(現・山形市)を有した。ところが、「最上騒動」と呼ばれるお家騒動により改易、その後は藩主が頻繁に入れ替わる歴史を持つ。ちなみに、歌川広重に肉筆画を依頼した織田氏が治めた“天童藩”も、このエリア内。
「米沢エリア」
米沢藩を中心とするエリア。関が原の戦いで徳川の敵となった名門・上杉家が藩主として治めた。
「酒田・鶴岡エリア」
庄内藩を中心とするエリア。“徳川四天王”の筆頭であった酒井忠次の家系・酒井家が藩主として治め、繁栄した地域。ちなみに庄内は、藤沢周平の故郷で、しばしば作品の舞台にしていることでも有名。また、庄内映画村は、数々の映画がロケをしていることでも知られている(例:『武士の一分』『たそがれ清兵衛』『蝉しぐれ』『スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ』etc)。
「新庄エリア」
戸沢家が藩主として治めた、新庄藩を中心とするエリア。


今回、私は3日間しか滞在できないので「山形エリア」しか見ることはできなそうですが、「 山形エリア」だけでも見どころたっぷり! 個人的に行きたいところ候補地は以下のとおり。↓(ほとんど自分メモです)

■山形市
建築物: 「山形市郷土館(旧・済生館病院)」(明治9年・擬様式)、「教育資料館(旧・山形師範学校)」(明治11年・ルネサンス様式)、「千歳館」(大正4年・鹿鳴館調)、「文翔館(旧・県庁舎および県会議事堂)」(大正5年・イギリスル・ネサンス様式)、「山形まなび館(旧・山形市立第一小学校)」(昭和2年・鉄筋コンクリート造)、「明善寺」(昭和9年・伊東忠太設計)
参考: 「蔵とレトロ建築をめぐるコース」「レトロやまがた再発見」「山形県の街並みと歴史建築
アンティーク着物の店: 「円阿弥

■天童市
美術館: 「広重美術館」、「斉藤真一 心の美術館
寺社: 最上三十三観音の内 第一番「若松観音」、第二番「山寺(立石寺)
温泉が有名
将棋駒が名産で、毎春「人間将棋」が行われるので有名
今年の「人間将棋」は4月23・24日だそう。見られず残念!!!)

■蔵王市
建築物・美術館: 「童の里
温泉が有名 スキー場が有名

■銀山温泉
建築物: 「能登屋旅館」ほか銀山温泉の街並み
ドラマ『おしん』の舞台でも有名


東京から山形まで、新幹線でちょうど3時間(→時刻表参照)。意外と近いんだなぁ、と驚きました。ちょうど春のお花見シーズン、お近くの方も、遠くの方も、もちろん東京の方も、ぜひこの機会に山形へ・・!!




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